遠征登山紀行 3日目 in 赤岳

その他

長野県南佐久郡南牧村、諏訪郡原村、茅野市 及び 山梨県北杜市
2022年8月21日/小雨のち曇りのち雨
技術:上級 体力:上級(10時間)

前日の予報では、本日の目的地である赤岳(八ヶ岳連峰最高峰 2899m)は生憎の雨天であり、しかも午後より雷雲に包まれるとの大変残念な天候。昨日の宿で、嫁さんと長野市方面へエスケープして別の山へアタックするか、またはギリギリまで様子を見るかなど色々話し合いましたが、結局は今回の遠征は赤岳を目的に来ているので、途中撤退覚悟でも早朝から登る事に決断しました。

ヤマレコNO.4574687をトレースしますが、山頂からの中岳・阿弥陀岳までのピストンは、残念ながら断念するしかないでしょう。それよりも、無事に山頂まで行けるかどうかですけど、このレコの距離もかなり怪しい・・。

3時30分起床、4時過ぎには宿を出て、美し森駐車場へ移動、ここでお手洗いを済ませて、夜が開けるまで仮眠し、5時過ぎにロッジ駐車場へ移動、アタックを開始します。この時間僕ら以外に車はありませんでした。

ここには車中泊2台あり
ロッジ側 幻想的な朝焼け
さて、雨装備でアタック開始
登山口
凄い笹の森
整備されてる

さすが、名峰だけあり綺麗な森から登り始めます。一面の笹薮が続くのですが、生憎の雨なので天露も含めて段々と足元が濡れてきます。しかもこの笹薮が賽の河原まで永遠と続きました。ただ、段々と雨が止んできたのと、所々視界が開けてきて、気分は少しずつ上がりだします。

羽衣池
木道も美しい
湿地かな
永遠と広がる
雨が止んできた(嬉)
スキー場の上部?
雲海
賽の河原
ここから雰囲気が変わる

予想外だったのは、上半身はポンチョでほぼ完璧な雨防御だったのですが、足元が草露で濡れて靴下がびしょびしょになりました。替えの靴下を標準装備していたので良かったのですが、長距離登山ではもう一組位は替えを用意したほうがいいかな。ともあれ、ここからは笹薮をやっと抜けました。

視界がひらけてきた
おお! あれは富士山
ここで靴下交換休憩
山様が変わる
尾根道へ入る
雨が上がった

赤岳の登山道は、変化に富んでいますが、1つ1つのパートがかなり長いので、なかなか次へ辿り着きません。でも下山後に思い返すと、様々な変化のある凄く楽しい山だと思います。そして、天気予報を覆し、嬉しい事に少し晴れてきました。

綺麗な山容
ラスト富士
晴れ男晴れ女パワー

晴れた勢いで登っていたら、牛首山(2280m)に到着しました。展望はほぼありませんが、ここで朝ご飯休憩にします。しかし、ここでも2280mとは関西のどこよりも高いですが、そんな高度感は全くありません。

牛首山山頂
おお! あれが赤岳か!
食べる前に撮るの忘れました

この時が7時45分なので、登り始めから既に2時間30分経過しており、ここが五合目のようです。木々の合間から美しい赤岳山頂も垣間見れ、天候も良くなってきているので、何とか山頂までは行けるだろうと話していましたが、赤岳の本番はこれからでした。僕らでも過去1位2位を争う鎖場が連続する登山道を登る事になります。

2山越えていく
ツインズ
扇山 展望はない
ちょこちょこ
赤岳本体
歩きやすい
いい雰囲気の森
10分の6を通過
ここから坂の始まり

穏やかな森を抜けると急坂が始まり、また山の雰囲気が変化します。木々が低くなり視界が開けますが、雨は降っていないとはいえガスガスに覆われているので、残念ながらという感じです。晴れていたらさぞ素晴らしいと思います。

そして先ほど10分の6を通過したので、あと半分以下なのですが、ここからの10分の4が大変でした。これは距離で割っているのか、時間で割っているのか、いつも不明です。

岩場が始まる
全然雰囲気が変わる
結構な角度
また雰囲気変化
ひと休憩
美しい斜面

岩場を抜けると、奈良の大台ケ原のような場所に入り、立ち枯れした木々の中を登ります。ほんと色々な変化がある登山道で飽きさせません。ただ、登山開始より4時間が経過し、昨日からの疲労と酸素が薄いのか、なかなか距離が伸びません。かなり手強い。

ここを過ぎると、遂にお待ちかねの連続鎖場が出現します。予習はしていましたが、かなり本数が多く、角度や長さがエグい場所もあり、視界が悪かったので逆に良かったのですが、視界が良ければ高度感もかなりのものだと思います。

やっと10分の10に着きましたが、ここまだ真教寺尾根分岐じゃないか! 10が頂上じゃなかった! でも1番の難関は超えたようで、ここまで登るともう山頂稜線です。このコース、本日1名しか出会わず。さて、ひと休憩して頂上へ向かいます。

山頂までの稜線も、岩だらけの道を進んでいきます。しかし、こんなガスガスでも美しいので、晴天ならさぞ絶景なんでしょうね。でも雨が降ってないだけラッキー! 楽しみながら越えていった先に、ついに山頂が姿を現します。

あの上が山頂
山頂だ!
天気が微妙
到着!
赤岳 2899m
登山の無事を祈る

10時53分に山頂到着時、6時間弱掛かりました。山頂一体はガスに包まれていたので、絶景は見れず。でも、凄く達成感があり、登れただけでも良かったです。では赤岳頂上山荘に行き、山バッチを買いましょう。

ここが入り口
赤岳頂上山荘 2899m
食べてみたい
バッチ購入
ここでお昼ご飯にします
汁物さいこー!
山とチゲ
多分、中岳
山頂方面
一瞬でガスる
晴れてたら、さぞ

雨予報を覆し、若干の晴れ間も出るという本当に幸運な登山となりました。さすがに八ヶ岳連峰最高峰だけあり、満足感は半端なくあります。暫しの休憩後、天気も心配なので、下山を開始します。下山は県界尾根を下りますが、こちらも鎖場が凄いそうです。

山荘脇から下山
危険なのね
即、鎖場開始!
先が見えん
ガスが濃くなってきた
チーター?

下りの方が若干緩やかなのか?と話していたら、最大の傾斜が現れました。細い梯子から鎖へスイッチする崖で、ここが下山のメインイベントかな。

この傾斜 ほぼ崖に見える
梯子が細い
下で鎖にスイッチ
かなり下まである
まだ下
着いたかな
下から 鎖ないと登れません
角度も結構エグい
これで鎖場はクリア

赤岳 登りと下りの鎖場の数と長さは、僕らの登山経験上でも過去一ではないかと思います。四国の石鎚山を超えるのではないでしょうか。また下りも視界がひらけていたら、高度感あったでしょうね。この後はもう危険箇所はありませんが、まー兎に角長いんです。下れど下れど、なかなか下山できず。

大天狗
上にお地蔵さん
趣がある

沢山のトンボが舞っている辺りまで下りてきたら、遂に再び雨が降り始めました。まだ保ったほうですが、これは止みそうにないのでポンチョを装備して、下山を急ぎます。

やはり雨
小天狗(小さすぎる)
どんどん下る
太陽光で天露が反射する
晴れ雨
登山口到着
美しい森が続く
本日初の沢
道路に出た

やっと道路まで下山し、あとはこの道路を永遠と駐車場まで歩きます。これもそこそこ長かったな。駐車場着が15時なので、ほぼ10時間掛かりました! 万歩計アプリではまたも20kmを示していますが、疲労感的にもそのくらいだと思います。

本日の【はなキノコレ】

では、本日の旅館 湯志摩の郷 楽水園 に向かいます。ここは山梨県甲府市にある温泉旅館で高級ではないですが、今回唯一のプチ贅沢旅館です。お部屋は12畳位のユニットバス付きで小上がりの和洋室。冷蔵庫も標準装備! 広い! 快適! 

天然温泉は広い内湯1、広い露天1だけですが、何故かいつでもほぼ貸し切り。食事は前菜、お魚、お肉、ご飯ものなど、次々に出てきて大満足。連続登山で消費したカロリーはほぼ回復できました。

しかし、全身筋肉痛は温泉でも治らず。

湯志摩の郷 楽水園