これまでの登山で、恐怖の体験をした事が何度かあり、そのなかの数件をご紹介しておきます。誤解のないように記載しますが、全ては下調べをしなかった僕が悪く、山は何にも悪くはありません。
【その1】音羽山 恐怖の仙人窟
京都の山科区にある音羽山。ここの稜線は場所によって比叡山や琵琶湖が一望に見渡せ、結構気持ちの良い山なのですが、麓に車道脇から仙人窟と呼ばれる祠へ登れる場所があります。
当時良く調べもせず、ヤマレコのマップでは仙人窟を抜けて登れるルートがあるとみて、興味本位で登ったのですが、これがもう・・・細っそいトラロープは張ってありますが、激烈に急な斜面を九折れに登り続け、その後細っそい落ちそうなトラバース道を越えて、最後にグラグラで崖側にバンクするアルミ梯子を登りきったら、そこが仙人窟。2名でもギリな逃げ場のない足場。高所恐怖症の僕には最悪の場所。
そして、ヤマレコでは仙人窟から上に道があるように見えたのだけど、そんなもんどこにも無い、あったとしても超危険。これから上にはロープも足場もマーカーも何もない。また・・・あの危険な道を戻るしかないのか。しかも最大の難関が目の前にあるグラグラで崖側にバンクするアルミ梯子を下らないとならんとはね・・・もう恐怖でしかなかった。
ここは人生で二度と行く事はない!
【その2】追い回される! 夏の音羽山
またまた登場の音羽山に罪はないのですが、ある夏の日、初めて音羽山に登った時の事です。どのルートで登ったかさえ覚えていないのですが、確かマイナールートで登り、山頂手前には超巨大なソーラーパネルの発電施設がありました。自然破壊して、こんなん作るから生態系が変になったんじゃないか?
暑く風もあまりない日でアブが沢山おり、こいつらが次々に襲ってくるんですよ・・・。こちらもアブ程度は想定しており、虫除けスプレーとバズーカ型のマグナムジェット装備で進行していたのですが、それにしてもアブが多すぎる! 追い払ってもまた増援がきて、多勢に無勢。
後から思うと、そこら一帯が森からソーラーパネル発電施設に代わってしまい、食べ物が無くなってしまったのではないかと。マグナムジェット装備へも命がけで襲ってくるとか、なかなか無いです。
結局、音羽山山頂まで行くのを諦め、チョロっと景色の見えるアブが少ない場所で、急いでご飯を食べ、計画外のルートで下山する事になりました。後日別の季節に登った音羽山は、なかなか良かったのですが、夏の音羽山 ソーラー施設周辺は、かなりの特攻アブに襲われる・・・。
【その3】恐怖! 夏の皆子山
京都市左京区に位置する皆子山971mは、意外にも京都府最高峰の山です。ある夏の日、軽登山には丁度良い標高と自宅からの近さもあり、大津側にある葛川市民センター駐車場から周回コースで登ったのが運の尽き。
道路を歩いて皆子山登山口まで行き、皆子山 ➡ 八丁平 ➡ 鎌倉山と回るコースを選択、最初は良かったんです。あれは皆子山山頂に着いた頃だったか? 登山靴に何かウネウネと蠢くものが!(ここで背筋がゾワっとしています) げっ!! ヤ・マ・ビ・ル・だー! 滋賀の比良山系には夏場こいつらがいるので行かないんですが、京都側にもおるんかい!
夏場なので足元は軽装で地肌が出ている箇所もあり、しかも時期も悪かったのか、止まると次々に這い上がってくるんだよ! こぉーわ!! そっからずーと早歩きで周回し、時々ヒルチェックして落とし、また早歩きをして、下山するという一切楽しくない登山。這々の体で駐車場に着いて、そこで仕方なくご飯を食べましたが、駐車場まで何匹か付いてきてました・・・夏場には二度と行かん! 怖すぎるわ!
【その4】真夏の伊吹山
何を血迷ったのか、夏場に伊吹山へ登る事にしてしまいました。ご存知の方もおられると思いますが、伊吹山は殆ど森というか木がない登山道が続く、富士山タイプの登山道です。それでも夏場以外であれば、「花の伊吹」などと呼ばれて親しまれており、沢山の登山客で賑わっています。
しかし夏場は強者しか登っておらず、強烈な直射日光と日陰の無さ、地味に1377mもある標高を九折に登るという苦行となります。水分を取れども取れども汗が吹き出し、燦々と照りつける太陽と、殆ど風が吹かない地獄の登山。山頂に到達した頃には熱中症を発症し、頭は痛いわ・・・吐き気もするわ・・・。
山頂にある茶屋で、名物の伊吹そばを注文し、塩分補給を試みるも、ほぼ喉を通らず、嫁さんに殆ど食べてもらうという始末。嫁さんは平気なのが不思議でならん。ポカリなどを無理矢理沢山飲んで、何とかクールダウンしてから下山しましたが、夏場の登山は下手すると倒れます。これも相当辛い思い出です。
以上、これらの体験は、事前に良く調べたり、キチンと計画しておけば回避できた事ばかりなのです。無計画やノリだけで安易にチャレンジすると、下手すると怪我や病気では済まない可能性があります。
無謀な事をした僕が言える事ではありませんが、登山は計画的に、よく調べてから行きましょう!!