滋賀県高島市/2022年5月4日/晴れ
技術:中級(八ツ淵制覇は上級) 体力:中級(6時間)
僕達的には鈴鹿山系の主峰は御在所岳ですが、比良山系の主峰は今回の武奈ヶ岳です。比良山系最高峰というだけではなく、数々の見事な滝(淵)・中腹の豊かなブナ森・八雲ヶ原あたりの湿原・山頂の綺麗な展望と、変化に富んだ地形を有しています。
今年のGW中には行くつもりでしたので、今回はヤマレコNO.3146688を参考に、八ツ淵の滝コースで少しアレンジを加えて登ります。
※八ツ淵の滝は、趣の異なる8つの滝(淵)の総称ですが、死亡事故もあるようなので、初級の方にはかなり厳しいコースです。今回も水量が多く、僕達も魚止の淵方面(魚止、障子、唐戸)のコースは断念しています。
6時半過ぎに出発し、ガリバー旅行村(入村料400円)に到着したのが9時前後。お手洗いを済ませ、さて登山開始します。
登山口より割と直ぐに、魚止の淵方面(魚止、障子、唐戸)への入り口があります。結構危険なので、迂回もできるのですが、当然アタックしてみます。
今日は雨か雪解けの影響なのか、最初の渡渉で、結構悩む事になりました。安全に渡れる場所がまず見当たらない・・・水量が多く流れも速くて、岩が滑ったら一撃でスブ濡れになりそうです。
水量が多いので、3回に1回は失敗しそうな感じで、どの岩が滑るか予測不能です。昔はここに鎖が張られていたのですが(向こう岸だけには残骸がありました)、嫁さんと話し合い、今日は魚止の淵方面(魚止、障子、唐戸)の3つは断念する事にしました。水量が普通でもここもかなりスリリングなコースですので、中級以上の方向けになります。迂回路に戻ります。
迂回路を経由し、次は大摺鉢に向かいます。渡渉箇所検討に時間を要した事もあり、まだ全然進んでいません。大摺鉢だけへでも何箇所か崖が崩れており、安全ではないかも? でもロープ有ります。
大摺鉢から、また八ツ淵の滝コースへ進みます。下山時は大摺鉢へ別の安全なルートから戻ってきます。
ここからまた難関コースに復帰し、屏風ヶ淵とこれから最大の難所 貴船の淵へ向かいます。川の横を鎖場や岩場、ロープ場などで巻いていくコースであり、最初アタックした時はテンションが上がったのですが、今日は安全かつ慎重が僕を優先しており、高いのと水量が多いのが怖ええ!
嫁さんは、こんな断崖絶壁の脇道は平気なんですけど、僕は撮影しているものあり、覗き込むと膝にキマす。落ちたら終わるという恐怖感! 屏風ヶ淵の脇を登るのですが、ここ高所恐怖症(僕も)には厳しいなぁ。
次に現れたのが貴船の淵。マジか・・・水量多くて、落ちたら終わりじゃん。こんなに水量多いの初。
滝からの水飛沫を浴びながら、滑るかわからん岩をグラグラする鎖で身体を無理矢理支えながら、NT-D全開(ガンタ)で渡り切る! その後鎖を身体で引っ張って固定し、次に嫁さんを渡らせる!
渡渉の瞬間は撮れませんでした。鎖を支えて支点確保しながら、必死で何とか二人とも無事渡りきれました。その後は高度感さえなければイージーですが、崖を巻き、アルミ階段を登り、岩場の鎖場を越えます。ここ落ちたら下手すると死ぬので、三点支持必須です。
魚止の淵方面(魚止、障子、唐戸)でも、同じ位の難所があります。今日はマジ水量が多いので、難儀しましたが、案の定この行程には誰もいませんでした。皆さん回避してると思われます。
ここからは特に危険箇所はないので、気持ちのいい武奈ヶ岳らしい登山道を楽しみながら登っていきます。
以降もそこそこの場所はありますが、落ちても死なないので、難所ではありません! 沢沿いを離れると、シャクナゲ尾根になり、地味ーにキツい登りを繰り返しつつ、開けた平原へ出ます。その先が八雲ヶ原です。
八雲ヶ原では、何名かキャンプ泊をされており、流石はGW。八雲池にはイモリが沢山いて、繁殖期なのか何匹かケンカしていましたが、イモリはフグと同じ毒を持つ無敵の爬虫類なので、むやみに触らないように! 次は、イブルキノコバを経由して、武奈ヶ岳最高峰を目指します。
もう山頂も見えていたので、あまり苦もなく到着したのですが、まぁー大人気! 沢山の登山者がランチ休憩していました。この時点で12時過ぎ、登山開始より3時間が経過しましたが、今回はこの先の釣瓶岳まで行くので、早々に通過します。
武奈ヶ岳は、頂上付近が360度の視界があり、また比良山系最高峰という事もあって、邪魔するものが一切なく、琵琶湖や蓬莱山、伊吹山や遠く鈴鹿山系まで見渡せる素晴らしい山頂です。
この辺りから、僕はスタミナ切れを感じ出しましたが、嫁さんは次々に行きます。取り敢えず、昼休憩したいオーラを浴びせつつ、釣瓶岳でやっとこさお昼休憩にします。
この時点で13時ですね。登山開始より4時間経過。
今日は持って登った食材、全部食べました。なかなかハードでしたが、またしても嫁さんにはそこそこらしく無念・・・体重差20kgが影響していると思うのでダイエットします・・・
ここからは広谷を目指して、初めての下山道を経由して、いつもの広谷 ➡ 大摺鉢へ向かいます。
ここから大摺鉢までも、そこそこ面白い行程がありますが、大摺鉢からはピストン行程となります。しかし、武奈ヶ岳のこのコースは数回歩いていますが、やはり毎回面白い。魚止の淵方面を入れて、上級コースで回れなかったのが残念です。
15時に駐車場へ到着し、嫁さんのGPSでは15km、6時間行程。脚の疲れ具合では18kmはあったように感じますが、そうでもないのか・・?
さてGWの混雑もあり、googleが言うには山を迂回して鯖街道から京都市内を抜けて帰れと。では、比良山系を越えて京都との県境にあるくつき温泉 てんくうに寄って帰りましょうか。
天然温泉はこの辺りにはここしかないんですけど、周辺にキャンプ場や鯖街道があり、本日大人気! 全日700円・15名程度の内湯・高温サウナ・水風呂・冷たい源泉風呂・10名程度の露天だけですが、温泉感のある少しヌルヌルの温泉と冷たい源泉風呂により、空いていれば長く浸かれるいい温泉です。
本日はGW中にて満員御礼! それでも1時間程度で楽しむ分には満足できる内容でした。