鈴鹿セブンマウンテン

鈴鹿山系の名峰、藤原岳・竜ヶ岳・釈迦ヶ岳・御在所岳・鎌ヶ岳・雨乞岳・入道ヶ岳の7つの山々を総称して鈴鹿セブンマウンテンと呼ばれています。この鈴鹿セブンマウンテンは、僕らのなかでも近畿エリアで最も好きな山々であり、登山を初めたキッカケでもある思い出深い山も含まれています。関西在住の方においては凄く貴重な山々ですが、纏めて詳しく紹介しているサイトもあまり見かけませんので、今回は7座それぞれをご紹介します。


■藤原岳 1144m
セブンマウンテンでは最も北側に位置していますが、三重県みなべ市側から大規模な採掘が行われており、非常に可哀そうな山でもあります。登山道もややマイナーで、八号目付近までは杉森や雑木林などをつづら折れに登っていく酷道ですが、八合目を超えると途端に鈴鹿山系らしい雰囲気に包まれ、美しい自然と雄大な景観を堪能できます。山頂以外にも、藤原山荘(無人・お手洗い有)、カルスト地形や天狗岩などの名勝もあり、山頂周辺は非常に素晴らしい。また花の百名山でもあり、春には福寿草にも出会えます。

2023年4月9日の登山日記

可哀想な斜面
天狗岩より山頂を望む
雄大なカルスト地形


■竜ヶ岳 1099m
ここは技能・体力に合わせて数種類の周回コースが存在します。見所としても、砂山・長尾滝・垂直ハシゴ・ホッチキスでのダム超え・遠足尾根など相当多く、これまた楽しい。クマザサに覆われた長い山頂稜線は「竜が天に昇る」ように見えなくもなく、これが名前の由来。また山頂付近にはシロヤシオの木が群生しており、春にはまるで草原に放牧された羊のように見えることから「白い羊」、秋には紅葉したシロヤシオが「赤い羊」と呼ばれており、春秋も人気が非常に高い山です。

2022年11月5日の登山日記

砂山から市街地方面
美しい長尾滝
山頂とシロヤシオ


釈迦ヶ岳 1092m
ここも鈴鹿山系らしさや美しさをど真ん中で表現しており、大自然が作ってくれた大きな自然公園みたいな感じ。歩きやすい様々な周回コースや色んな名勝があり、更に水が綺麗で豊かなので庵座の滝を筆頭に、他の滝も複数存在します。比べて釈迦ヶ岳の山頂自体はそんなに広くはなく、景観もそこそこなのですが、周回コース全体がメインといいますか。ほんと様々な見所が次々に現れるので、歩いてるだけで相当楽しいです。

2022年5月7日の登山日記

ここからの展望抜群
迫力の鞍部
でっかい庵座の滝


御在所岳 1212m
僕らの独断と偏見で、鈴鹿セブンマウンテンの主峰である御在所岳。7座中、唯一山頂にスキー場・山上公園・展望レストラン・ロープウェイ・観光リフトを有し、麓には湯の山温泉街が広がる最高の環境。登山ルートも上級から初級まで豊富にあり、数々の巨岩・奇岩・キレット・滝・鎖場・ロープ場も揃い、また周辺の山との周回コースも設定可能と、上級者から初心者 及び 登山者以外も楽しめるオールマイティでメジャーな山です。山上で頂ける御在所定食(カレーうどん)は絶品です。

2023年10月28日の登山日記
2022年12月30日の登山日記
2022年9月10日の登山日記
2021年12月25日の登山日記

ジョーズ岩(上級者コース)
超有名な地蔵岩
これが堪らんB級グルメ


鎌ヶ岳 1161m
別名「鈴鹿のマッターホルン」と呼ばれる山頂付近が鎌のように尖った格好いい山で、その山容は地上からもかなり目立つ。登山道の九合目から先は切り立った岩場になっており、なかなか登り応えもあるし、山頂からの景色も素晴らしい。ただ通常の登山ルートは結構軽いので、どうしても周辺の入道ヶ岳や御在所岳とのセットで周回しないと僕らには物足りない。逆にセット周回にするとかなりの歩き応えとなるので、初心者の方なら単体登山がオススメです。

2024年1月13日の登山日記
2022年10月29日の登山日記

核心部
山頂から御在所方面
山頂から入道ヶ岳方面


雨乞岳 1238m
中腹には美しく豊かなブナの森を抱え、そこを抜けると一気にクマザサに覆われた抜群に景色の良い山頂稜線に出れる鈴鹿らしい山です。山頂は東雨乞岳1212mと雨乞岳1238mの2つあり、僕らが行った時期には山頂直下にカエル池までありました。雨乞岳だけでもかなり気持ちの良い稜線歩きができますが、ここも単体では軽い部類になるので、鈴鹿の最深部にあたるイブネ・クラシを周回すれば「鈴鹿の奥座敷」と呼ばれる苔の世界のような素敵な場所にもアプローチ可能です。

2022年5月28日の登山日記

豊かなブナの森
山頂稜線
鈴鹿の奥座敷 イブネ


入道ヶ岳 906m
セブンマウンテンの中では1番標高が低く、また登りやすいので初心者向きになります。登山口は沢山あり様々なコースが存在して、僕らは昔椿大神社からの周回コースと、最近は宮妻峡から登りましたが、鈴鹿らしい自然林を抜け、所々で伊勢湾や市街地方面の視界が広がるので、大した苦もなく山頂稜線に出れました。山頂周辺も雰囲気は素晴らしく、苔や背低い馬酔木が群生しており、まるで日本庭園のようです。頂の奥には椿大神社奥宮もありますが、更に足を伸ばせば奥の院いわくらへも行けます。

2022年10月29日の登山日記
2024年4月20日の登山日記

馬酔木の森
山頂鳥居
荘厳な奥の院いわくら

如何でしたでしょうか? 7座全てがぞれぞれに素晴らしい山容であり、これに四季の変化が加われば、また全く違う美しさを魅せてくれます。僕たちも定期的に惹きつけられては、行く度に違う感動と清々しさを持ち帰れるので、関西在住の方であれば、是非登っていただきたい山々がこの素晴らしい鈴鹿セブンマウンテンです。

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