伊吹山 (健康保養地 湯元 あねがわ温泉)

滋賀

滋賀県米原市/2022年10月15日/晴れ
技術:中級 体力:中級(6時間)

伊吹山は日本百名山、滋賀県最高峰の1377m、薬草や花などの亜高山植物、野鳥、昆虫の宝庫ですが・・・良い思い出があまりない。最初登った時は、何を血迷ったのか真夏にアタックしてしまい、遮るもののない炎天下の登山道をひたすら登り、登頂した頃には完全に熱中症。楽しみにしていた伊吹そばも喉を通らず・・・あれは辛かった(僕の計画が悪いだけです)。

有名な伊吹山登山道はピストンコースで、高い樹木や森はほぼなく、太陽が燦々と降り注ぐザレた登山道をジグザクに登っていくタイプ。好みは分かれますが、僕らは特に好きじゃない。でも年中人気で登山者は多く、僕らも数年に一度は来てしまう不思議な山です。

良いところは、山頂に広がる景色は素晴らしく、時期によっては多種の花々が咲いており、伊吹山ドライブウェイが繋がっているので山小屋スカイテラス伊吹山、お手洗いまでも山頂にあるところでしょうか。冬季これらは閉まっていますが、BCスキーで下れるそうです。

今日は、そんな伊吹山に登ります。しかし! 行きの道中で嫁さんが周回コースを見つけてくれました。まさか周回コースがあるとは全く知らず、迷う事なくヤマレコNO.4787163を選択。これが大当たりで、僕らの伊吹山イメージが180℃変わりました

取り敢えずは、運良く最後の1台が空いてた駐車場300円に9時前着。そこから弥高尾根登山口まで1kmほど歩きます。

コンビニ駐車場より
どこも満車 凄い人出
メインの登山口へ
殆どの方はここからピストン
僕らは通り過ぎます
田舎道を歩く
平野神社
ここから林道へ
弥高尾根登山口

僕らでも初めてとなる弥高尾根登山口。最初は林道なのですが、樹木が沢山あり、日陰の中を登れます。加えて、僕ら以外は誰とも会いませんでした。

杉林
キノコ多し
ここにもデカいのがいた
一部、藪こぎあり
鹿と猿の群れがいた!
基本的に登りやすい
社があった

近くで鹿の鳴き声がしていましたが、途中で鹿と猿の群れに遭遇、近づいてくる事はなかったですが、騒々しく鳴きながら去っていきました。あの猿の大群に絡まれると怖いです。

広い林道
歩きやすいね
快晴!
自然林へ
おお! 空が抜けてる
大門跡

途中、綺麗に草を刈られた草原が現れるのですが、弥高寺というお寺さんの跡地のようです。ほぼ城跡位の大きさがあり、眺めや風通しも良くて、ここも良いポイントでした。とても立派なお寺さんだったのでしょうね。

気温が22℃前後、快晴で風もあり絶好のコンディションですが、太陽光がキツい。しかし、表登山道に比べると断然木陰が多いので、随分とマシです。ここから、また森の中に入ります。

歩きやすい
美しい森
歴史ありそうな松
伊吹山が見えてきた
美しい山容
アルプス感さえある

いよいよ伊吹山本体が見えてきましたが、関西圏とは思えないアルプス感のある立派な山容を誇り、樹木とのコントラストが美しく、胸が高鳴ります。その前に、手前の小さなピーク 弥高山という山頂に寄ります。

頂上 探し中
弥高山最高点 901m

何もない頂上ですが既に901mもあり、残りは400m弱。知らない間に結構登ってきましたが、このコースは比較的緩やかで楽でした。しかし、ここから先は一気に標高を上げていくので、本格的な山登りとなりますが、沢山の変化があり、また視界もひらけてくるので、かなり楽しいです。

この辺りマーカーが薄いので、GPS確認とルーファイ技能が必要、僕らもルートミスを何回かしました笑 ま、取り敢えずは尾根を目指せば問題ないですけど。急坂の森をグリグリ登ると、視界のひらけた稜線上に出ます。こっからがまた違った美しさがあり、こんな伊吹山の一面があるとは。

この稜線を登っていくと次の難関、トゲトゲのヤブヤブが出現します。このヤブはどこのルートでもいいのですが、トゲトゲを避けて突破しないとスパッツ破けます。ここが最大の難関だったかも?ですが、色んなルートがあるので、迂回したり引き返したりして進めば問題ありません。

取り敢えず開けた方へ
このヤブ、トゲトゲがある
どっちに行くか
ここを左に迂回する
花も多い
時々、雲中に入る
アルプスっぽい
正に花らしい花
こんなに美しかったのね
眼下にドライブウェイが見える
ここからが最高
雲上にいます
山頂稜線が目前に見える

トゲトゲのヤブヤブを抜けると、ここからが本日のハイライトになります。白い岩と石が連なる美しい稜線を山頂まで登ります。このバリルート、アルプス登山みたいで、最高じゃないか!

但し、鹿とかの動物も多いようで、そこかしろに糞があり、時々牧場のような匂いがします笑 多分、ヤブのトゲトゲも鹿に食べられないように進化したのでしょうね。それと、この白い石はほぼ固定されていないので、落石の危険が高い場所です。通られる場合は充分気をつけてください。

ここを登りきると、もう山頂に着きます。ここまでは僕たち以外には人もおらず景色抜群で、非常に変化に富んだ登山道でした。こっちの方が圧倒的に楽しい。

そして山頂は・・・これまでの伊吹山で最大の人出! 登山者に加え、伊吹山ドライブウェイからの観光の方が加わり、大賑わい。何やら先週テレビで紹介されたとかで、GOTOも加わり、凄い事になってました。表登山道から登らんでほんと良かった。

12:20着 登り3時間20分
伊吹山頂 日本武尊
伊吹山 1377m
凄い雲が来てる
山小屋で伊吹そば❤

さて、次は楽しみにしていた山小屋で食べる伊吹そばです。気温は20℃と予想より暖かいですが、お汁が欲しいので熱いお蕎麦にします。僕らの入った山小屋は、可愛いジィジとバァバで商いされてましたが、想定を超える客数にてんてこ舞い笑 「はぁぁ・・」「ふー・・終わらん」「あと何杯?・・・わからん」「菜箸どこじゃ?」「今から15分かなぁ・・・もっと掛かるかも」と二人共厨房からなかなか出られず笑 その間にも次々お客が訪れるという大繁盛。

二人で1つ頂いたお蕎麦は、何てこと無い山菜そばなんですが、登頂後に食べると旨いのなんの。いい出汁が出ていて、七味で味変もでき、1つしか頼んでないのにお茶は2つ付いてました。

前にも来た
雲上荘 名前もイイね!
出汁きいとるわー

さて、お腹も満たしたし、少し周辺を散策してから、下山します。山頂はこれで3回か4回目なので軽く周りましたが、人多すぎて殆どの写真使えず。

一等三角点
雲と同じ高さにいる
眼下にスカイテラス
有難いことにトイレもあります
前から龍の巣が迫る

さて、下山すっかという時に、前方からデカい雲が近づいてきて、そのまま雲の中に突入しました。これで下山時に見れるはずだった美しい景色が消えました笑

迫ってきた
この空の違い
ぼふって感じ
13:15下山開始

7合目を過ぎた辺りで、やっと雲を抜けて視界が開けました。僕らは登りで景色を堪能したのでいいのですが、表登山道は視界が良ければ、雄大な景色を見ながら下れるという絶景下山道です。しかし、下山でも人が多いので、ペースは上げれません。

スキー場跡地
振り返る
奥琵琶湖が見える
避難小屋
5合目の小屋
振り返ると人が連なっている
こっちからは登れないのかな?
ほぼ売り切れだった笑
さて、下ろう
ここからは少し木陰がある
何だろう? 可愛い実
スキー場跡地

スキー場の跡地?みたいな所まで下りてくると、一面にススキが拡がり、一層秋らしさを感じさせられます。ここから登山口まであと1時間、後半は結構膝にきます。

多くの方が休憩してた
下山
朝歩いた道路
14:52着 約6時間経過

初周回での伊吹山、凄く良かったです。林道歩きはあんまりだけど、鹿と猿の群れに出会えたし、その先に見晴らしの良い広大なお寺さんの跡地。そこから弥高山を経由して、急坂の森を抜け稜線へ。ゴロゴロした岩々の美しい稜線を景色と花々を楽しみながら登り、いよいよ頂上へ。山頂には沢山の人々とてんてこ舞いのお店の方々笑 伊吹そばと景色を楽しんでから、渋滞している表登山道で下山、ここの登りは苦行だけど、下りは景色が良くていい。今日は途中まで雲の中だったのは残念だけど、中腹からは奥琵琶湖まで見渡しながらの楽しい下山道。

これまでの伊吹山の印象がガラッと変わり、これはいい山業だったと夫婦共に大満足でした。弥高尾根登山道は、少しアルプス的な要素を体験できる素晴らしいバリルートであり、見つけてくれた嫁さんに感謝m(__)m

本日のキノコと花と実、出会った順でその一部をご紹介。

下山後は、近場で見つけたあねがわ温泉に寄りました。少し変わった施設で、髪染めは勿論、髭剃りも禁止、小学生未満も入れません。その為か、小さい子がおらず落ち着いた感じで、泉質は若干の色とヌルヌル感があり、内装も露天エリアの日本庭園も良く考えられて造形されています。ただ、サウナや水風呂はなく、お風呂の種類も合計6個(内湯3、露天3)しかないので、1時間が限界。少しお高めですが、登山後にさっと汗を流すのにはいいと思います。

お庭も立派
あねがわ温泉
車窓より

あねがわ温泉